亡くなった夫の労働条件や退職金減額の経緯を調査するために妻(審査請求人)が行った保有個人情報の開示請求に対し、情報公開・個人情報保護審査会が下した答申結果をまとめたものです。主な論点は、労働基準監督署が作成した「申告処理台帳」や「監督復命書」などの行政文書のうち、法人の利益や犯罪の予防、行政の意思形成過程を保護する観点から不開示とされた部分の妥当性にあります。
審査会は、当初「生存する個人」の情報ではないとして一部不開示とされていた文書についても、申告に基づく一連の記録は審査請求人本人を対象とする保有個人情報に該当すると判断しました。その上で、法人の労務管理ノウハウや監督署の具体的な調査手法などは、開示によって行政事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるとして不開示を維持しつつも、単なる様式や日付、既に請求人が知っている情報については新たに追加で開示すべきであると結論付けています。