―― 三菱電機事件と天下り構造

巨大企業を前にしたとき、労働行政がいかにしてその権限を封印し、不作為に陥るのか。その背景には、国会でも再三追及されてきた「構造的腐敗」が存在する。

平成27年(2015年)の参議院厚生労働委員会において、三菱電機の違法派遣問題が取り上げられた。この事案では、最高裁で企業の違法行為が確定していたにもかかわらず、管轄の愛知労働局は「違法行為は認定できなかった」として厳しい処分を見送っていたのである。 質疑の中で小池晃議員は、労働者が実名で勇気を持って申告しても行政が役割を果たさない現状を指し、その背景として 「労働局のトップが大企業に天下りしている構造」 を厳しく批判した。

本件(住友生命の事案)において、明白な労災認定の事実や客観的証拠がありながら、労基署やハローワークが「管轄外」「何とも言えない」と実質的な判断から逃亡し、総務省経由で「処理完了」を宣言した異常なプロセス。 これらは決して個別の担当者の怠慢ではない。 「相手が巨大企業であれば、行政は違法認定を避け、玉虫色の処理で幕引きを図る」 という、国会で追及された労働行政の腐敗したメカニズムが、本件においても忠実に作動した結果に他ならない。

平成27年9月10日の参議院厚生労働委員会の議事録

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