一方的に交渉の窓口を閉じておいて、届いた内容とは

2022年4月15日
なお、繰り返し申し上げますが、追払い額の算出根拠について未だにご不明な点が、ありましたら、今後は栃木労働基準監督署を通じてご確認いただければと存じます。 また、今後同様のお申し出をいただいた場合、弊社からの回答は差し控えさせていただきますので、悪しからずご了承ください。

と一方的に交渉の打ち切りを宣言してきた住友生命から、2023年6月16日、突然郵便物が届いた。


交渉窓口閉鎖し、14か月後に一方的に送り付けた内容とは

2023年6月16日付郵便物の内容は

20230616大阪人事室長

  • 「供託しましたのでお知らせします」との通知
  • 住友生命側視点に基づき記載された金額の根拠
    なお、供託の年月日や供託番号など、被供託人に必要な法的事項は記載されていない。

いつ供託されたか

確認に必要な法的事項が不足するなかで、法務局に供託内容の確認を行った結果、

2023年2月15日 (2023年2月15日申請供託書写し)

であった。

供託から約4か月後に通知がなされていたことになる。 ――単なる連絡の遅れとみることもできるが、被災者の労基署への対応を次の時系列で重ねると、別の見え方も生じる。


被災者側の対応

2023年1月27日  被災者は、栃木労働基準監督署に対し電話をしている。
また電話記録も保有個人情報開示により内容も確認できる。
保有個人情報開示により入手した20230127労基署相談票

  • 未払い賃金がいまだに支払わていないこと
  • 控除協定なしに控除された賃金が支払われていないこと
  • 控除協定のない給与控除については、朝日新聞が京都支社の件で報道していること
  • 上記についての再度対応、または本省より回答を求めたこと

つまり、住友生命の案内どおり、労基署への確認を続けていたのである。

保有個人情報開示の「処理結果」欄は黒塗りで文字通りブラックボックスである。


なぜ2月に供託したものを、6月に通知してきたか?

更に、この時系列にも重なる動きがある。

被災者は新年度になって1か月待ったが労基署から連絡がないので、5月に入って労基署への問い合わせをした。
2023年5月18日、栃木労基署の副署長は電話口でこう漏らした。

発言引用

「ちょっとね、あの徐々にねほら、上部機関の話になりつつあるのであの~監督署レベルでタッチできる部分が減ってきてるのかなていう感じはしてるんですけれども」

その中で出たのが上記発言である。
すなわち、労基署では対応の限界が示唆されるとともに、上位機関の対応があるかのような発言である。


問題は、これらの時系列が一致していること自体ではない。

言うまでもなく、供託は、既に発生している未払い賃金を遡及的に消滅させる制度ではない。

にもかかわらず、この時点では

  • 労災による就労不能期間中の解雇
  • 京都支社で是正勧告済とされる同意なき給与天引き
  • 未払い賃金の存在

といった点が確認され得る状況にあった。

それにもかかわらず、総務省経由の回答では
「必要な対応は完了している」
とされた。